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私の彼は****が好き

第9章 誰にも渡さない……っ

ちょうど帰宅ラッシュが重なって、電車はかなり込み合ってる。


あたしのすぐ隣に先輩は立っていて、身体を押しつけてくる。


気のせい……?


なんか嫌なんだけど身動きがとれない。


混んでるから仕方ないよね……?


先輩だってわざとあたしを押してるんじゃないって思って、我慢しようとした。


でもそれにしたって、そこまでぎゅうぎゅうでもないのに、先輩はやたらくっついてる気がしてならない。


それに、なんだか視線を感じる。


見られてるような……


でもあたしは先輩を見上げることなく、ずっとうつ向いて電車に揺られていた。


すると、左の太腿に何かが当たった。


柔らかい……
人の手だ


スカート越しでも分かる。


モゾッ……


それはたまたまじゃなく、はっきりと意思をもって動いてる。



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