
私の彼は****が好き
第12章 飲み会の夜に…………
*
「……んーっ?なんか言った?」
部屋着で歯を磨いていると、キッチンからタケルの声がした。
ついでにベーコンの焼ける香ばしい匂いも。
ちなみに夕食はだいたいあたしが作るけど、朝食はタケルの担当。
どうやら今朝のメニューはベーコンエッグらしい。
「だから、今日、夕飯いらないよって言ったの」
フライパンを握ったままタケルがあたしを振り返る。
「なんで?」
「……忘れた?今夜は高校のクラス会だって教えたよね?」
「え?…………そうだっけ?」
「そうだよ、先週言ったじゃん。まったく……」
