
社長様のモノ
第2章 二人の関係
だが、痛みも何も感じなかった。
そっと目を開けると、白いシャツが目に入る。
え…っ⁇
「馬鹿。大丈夫じゃねぇだろ」
甘くて低い声で、私の耳に響く。
ギュッと私を抱きしめて、私の顔を自身の胸板に当てる。
「そんなに買うの嫌なら、
俺から離れんなよ?」
どこかのドラマの台詞かと思ってしまうような言葉に、何も返せずにいると、
「…返事は?」
「……ん////」
恥ずかしい。
今は、絶対に顔を上げたくない‼︎
めちゃくちゃ赤いし‼︎
「よし。じゃ、行くか」
私の頭はポンポンと撫で、私の腰を持ち上げる。
急に視界が変わり、私は 煌貴にお姫様抱っこをされてしまった。
必死に隠していた顔も、無意味だ。
