バラードは君だけに
第5章 会いたかった人
そのあと湊さんと不動産屋に来た。
湊さんは、住むなら海斗の近くがいいだろうと提案した。
すなわちそれは、湊さんの近くに住むも同じだった。
そして担当者と三人で、いくつかのアパートを見に行く。
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「どう美羽ちゃん。気にいった部屋はあったかな?」
「ええ、最初に見た部屋が気に入りました」
「そっか!じゃあ決まりね」
「ほんとに、ありがとうございますっ」
「良かった」
ワンルームの自分だけの家…!
私は胸が一杯になった。
これでもう、義理の父と顔を合わす事もなくなるんだ。
今は湊さんの御厚意に甘えよう、そう思った…。