バラードは君だけに
第13章 どんなに遠く離れても
それから間もなく湊さんと私は結婚し、一年後には赤ちゃんが生まれた。
「ほぎゃあ、ほぎゃあっ!」
「どうしたの?ひまり。さっきオムツは替えたしミルクも飲んだばかりなのに、なんで泣くのよ〜」
新米ママはただ今育児にてんてこ舞いなのだ。
毎日が大忙しだけど、我が子はやっぱりかわいい。
平日の昼下がり。
私は泣き止まないひまりを抱っこする。
「よしよし。じゃあママが歌ってあげるからねんねしようねー」
私はひまりを優しく揺らしながら、子守歌を歌う。
まだ高校生だった私が、湊さんに歌った
あの童謡を………。
end.
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える