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銀魂

第38章 犬の肉球は香ばしい匂いがする

神)「ダメアル。最近は、ホットドックプレスにご執心ネ」


イヤ、雑誌に夢中で返事しないんじゃなくてこのマスクが嫌なんだと思うんだけど・・・


そういえば、定春はどんな雑誌見てるんだろ。


あたしは定春の隣へ行って雑誌をのぞき見する。
すると雑誌には『この夏、気になるあの娘を落としちゃえよ』と書いてあった。


これはもしかして・・・
イヤ、もしかしてじゃなくても・・・


あたしは定春から雑誌を貸してもらい神楽ちゃんに見せる。


悠)「神楽ちゃん、コレ見て?」


神)「ん?なにアルか?・・・『この夏、気になるあの娘を落としちゃえよ』?」


銀)「オイ、待て。それってもしかして・・・」


あたし達万事屋はお互いに顔を見合わせた。


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定春が恋をしてるとわかって数日後、あたし達は大江戸広場に来ていた。


大江戸広場では今たくさんの犬やその飼い主が集まっている。


銀)「なにコレ。犬のねるとんパーティ?」


悠)「違いますよ。確か、犬の社交場みたいな物ってテレビで言ってたような気がします。社交場ってよくわからないですけど・・・」


新)「犬の社交場っていうのは、まぁ簡単に言うと犬と犬の出会い場みたいなものですよ。家犬って出会いの場はあまりないでしょう?なのでこういった広場などで集まって出会いを探すんです。特に子犬を生ませたい人とかが良く来たりするそうですよ」


悠)「へェ~そうなんだ。犬にもそういうのがあるんだね」


銀)「何が犬の社交場だ。ウチの発情犬に会う犬はいるのかね」


新)「・・・無理っぽいですけど友達ぐらいは作ってあげたいですね。でも、実際にはペットそっちのけで愛犬家がおしゃべりしたりする場合も多いみたいですね。ペット自慢したり。あっ、中には男女の出会いも求めてくる人もいるみたいですよ」


銀)「ペットをエサにマダムが愛人漁りかってか。どっちの見合いかわかりやしねェ」


悠)「ふふ。本当ですね」


あたし達がこんな無駄話をしながら走り回っている定春と神楽ちゃんを見ているとスッとあたし達の前に知ってる顔が通った。

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