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銀魂

第38章 犬の肉球は香ばしい匂いがする

あたし達とその見覚えのある人は目があい固まる。


銀・悠・新)『・・・・・・』


長)「・・・・・・ポロッ」


見覚えのある人。
それは長谷川さんで、彼はあたし達を見たまま口にくわえていた煙草を落とす。


そして・・・


長)「違うからね!?」


と、叫んだ。


銀さんと新八君は冷ややかな目で長谷川さんを見る。


悠)「違うって何がですか?あたし達何も言ってませんけど・・・?」


長)「違うから!!そーいうんじゃなくて、いやらしい感じとかそーいうの全然ないからね、俺は!!」


銀)「だから、何も別に言ってねーよ」


あたし達はそういうが、なぜか焦っている長谷川さんは言い訳のようなことを言い続ける。


長)「違うんだよォォォォ!!ちょっと寂しかっただけなんだよォォォ!!ホント、マジで!!ペット買うのもあれだから機械犬(からくりけん)買ったら、コレ以外に可愛くて外に自慢に行きたくなっちゃってさぁ」


悠)「・・・それで、その肝心の機械犬はどこにいるんですか?」


長)「え?ここに・・・アレ?」


長谷川さんは自分の足元を見るが、そこには何もなくキョロキョロ見渡す。


するといた。
他の犬の背後に乗り腰を振って。


「きゃぁぁぁ!!なにこのガラクタ!!」


長)「コルァァァ!!間陀男!!メッ!!お座り!!」


この様子を見た長谷川さんはそう言いながら走って行ってしまった。


悠)「・・・///」


犬も動物だからああいう事するのわかってるけど、なんか見るととても恥ずかしくなる。


あたしは俯いて長谷川さんの犬を見ないようにする。


しかし、銀さんや新八君はどうも思ってないようで憐みの目で長谷川さんを見る。


新)「銀さん、メカにも心ってあったんですね」


銀)「持ち主の執念が乗り移ったんだろ。あさましいね。家族とも言えるペットをさ、ナンパの道具につかうたァ・・・」


新)「奥さん出て行って寂しいんでしょ」


悠)「そ、そうかもしれないね・・・ん?何アレ」


あたしはふとワラワラと人が集まっている所を見る。
するとそこには1人の女性が囲まれていた。

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