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第1章 Episode 1 断罪者




警視庁内の手狭な取調室で、平田と田島がテーブルを挟んで向かい合っている。

「やれやれ、強情な女だな。いい加減に自白したらどうだ? 私がやりましたって」

「どうしてやっていない事を自白しなくちゃいけないの? 私は山口さんを殺してなんかいません!」

「証拠はあがってんだよ。昨日の夜、お前さんが被害者と一緒に、死体発見現場のラブホテルに入っていったのを見た奴は大勢いるんだ!!」



田島は18歳の時に両親を事故で同時に失い、まだ小学生だった幼い妹を養う為に必死に仕事を探した。

だが典型的な不良少女だった田島の素行の悪さはあちこちに知れまわっており、いくら面接をしても雇ってはもらえず、時には門前払いをされたこともある。

仕事が見つからなかった田島が金を稼ぐために選んだ手段は[援助交際]だった。

10年経った今でも、田島は売春婦として様々な男性と交わっている。

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