この作品に登場する奴らはおそらくほとんど全てが悪人なのだろう。
己れの身勝手な欲望に抗しきれず、言わば、酒と金と女に溺れるようなものである。
しかし、単なる善と悪の闘いを描いているだけではなく、その乾いた簡潔なる文体からは作者が本当にこの小説で言いたいことは私達、愚かなる人間の『優しさ』『思いやり』だということに気づくはずだ。
わずかに、前半は擬音の多用が気になるが、かなり読みごたえのある怪作です。
まだまだ前半だが、果して、そのラストは、いかなる結末が待っているのだろう……バイオレンスに少しのエロがほどよいスパイスになっている。
皆さん、性的な作品に少し飽きたらオススメの小説です♪