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百鬼夜行左藤家黙示録

第13章 解き明かされる黒歴史


もう賽は投げられたようだ
私はなんとしても
義明の無謀な野望をとめなくてはならない

毎回思うのだが私がこんなに苦労するのは
決して義明のためではなく自分のためで

家が近いという事もあるが
最初はそんなに避けようともしなかったが
知れば知るほど関われば関わるほど
私の首が締まっていくことを
思い知らされた

今回もし義明が警察に捕まれば
私が指示を出したもしくは唆したなどと
言いかねない
当然私の家族にも迷惑がかかる

つまり義明との縁を絶つためには
かなりの遠巻きからの攻めが必要で
少々手の多い詰め将棋のように
まずは回りから取り除かればならない

熟考の末
義男の今までの経歴を調べ
それが義明の考える尊敬する父親像から
かけ離れていれば
義明も気持ちが萎えて元の生活に戻るだろう
というように駒を動かす事にした

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