
百鬼夜行左藤家黙示録
第14章 友情の価値は
よって私は義明の仮宿である
漫画喫茶入り口にて
彼を待つ事にした
夕方なのでそろそろ帰って来るだろう
いかな複雑な迷路に逃げこまれようとも
出口で待てば事も無し
私は安心して腰をおろした
しかし1時間して現れたのは
またもやクラスメートの野土であった
彼はノーと言えなすぎる日本人
そのためクラスでは使いっ走り担当である
「おー!どうした野土?」
「!!
あっ久しぶり!」
「こんな時間から漫喫かー?」
「うん…まあねー…
それじゃあ!」
どうも落ち着きが無かった
急いで入るからますます怪しい
そもそも野土は
それなりに裕福な家に住んでいるのに
こんな時間から漫画喫茶に行くだろうか
そして私の頭にはある仮説がよぎった
