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百鬼夜行左藤家黙示録

第16章 京を駆ける忍


変に頭がキレない分
その辺のくずの方がよっぽどましである

『まもなくーきょうとー』

そんな事よりも
もう到着するという頃なのに
なぜ私はせめて発車する前に
義明を尋問しなかったのか

「いいかよく聞けよ!
俺はこれより仕事に入る!
邪魔したら旅費が払えないし
何よりお前が1番困る事になるぞ!」

「!?
ちょっと待てって!
いきなりどこ行くんだよ!」

「旅館つく頃には合流するようにする!
俺のいない間うまく誤魔化してくれ
頼んだぞ!班長!」

私はその言葉により
自分のおかれている状況を理解した

つまり全貌を知った私は同罪扱いとなり
下手すると奴が班長に命令されたなどと言い
私が主犯となりかねない

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