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百鬼夜行左藤家黙示録

第16章 京を駆ける忍


今の時代に忍者などいない
となるとこんな観光地を荒らす乱破者は
1人しか思い浮かばないのだ

学年全員が集合してる中を抜け出し
全体に迷惑をかけるというのは
私からするとまさに
清水から飛び降りる程の覚悟なのだ

「おい!見つけたぞ義明!
なんで昨日戻んなかったんだよ!」

「おお!しおり持ってなかったからな!
でも今日ここで自由行動なの知ってたし
なんとかなったな!」

すると背後より先生がやってきた
まああの状況で見つからずには抜け出せない

「こらお前ら!ふざけるな!
団体行動乱すな!戻るぞ!」

我々は全員の前に説教をくらい
生き恥を晒す事となった

「2人ともなんで勝手な行動をした!
特に左藤!なんだその格好は!
いつの間に着替えたんだ?」

「にっ忍術です…」

『わはははは!!!』

狙ってはいないが義明のギャグに
全体は爆笑の渦に包まれた

私だけが知っている事だが
ここまでいなくともばれず
いきなりあらわれても違和感の無い
義明の存在こそが忍の極意と呼べるのだろう

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