
百鬼夜行左藤家黙示録
第8章 初恋のゆくえ
「いやー実はさあ俺さあ
去年一緒のクラスいや隣の席だった
酒本が好きなんだわ!」
私はこの男の話が理解できなかった
何を人間みたいな事を言っているのだろう
まず恋愛感情があるのだろうか
「そっそうか…
で向こうはどう思ってんの?」
「えっ?
俺喋った事ないんだけど!」
「いやいや1年隣の席で
喋んない方が無理だろ!」
「俺シャイだからさ!」
「……」
しばらくこのような会話が続いたが
私は意味の無いやり取りに終止を告げた
「もういい加減にしろよ!
無理無理100パー無理!
とにかく帰れよ!」
