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貴方に調教されて……

第1章 冬綺 × 梓美

「あと、あれは嘘だからな?」

「え?」

「恋に落ちた者は結婚するってやつ」

そういって、少し眉を下げて申し訳なさそうに微笑む。

「な、!?!?」

驚きすぎて、それしか出てこない。

言いたい事が一気に襲ってきたが、口をパクパクさせるのみ。

何から言えばいいか分からないほどに溢れるからだ。

「本当はこう言いたかったんだよな……」

「え?」

私の横に座り、こっちを向く。

「好きだから、結婚を前提に付き合いたい」

またもや、色んな感情が襲ってきた。

それは、涙となってポロポロ流れてくる。

そんな私をギュっと抱きしめてくれた。

調教する側とされる側。

そんな関係から始まってしまったが、そこから芽生える恋だってあるんだね。

「冬綺さん……私も、結婚を前提に付き合いたいです」

その言葉に、にこりと笑ってくれた。

とびきりの笑顔で。


〜Fin〜
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