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遠距離愛

第22章 新しい命と…

翌日には、驚くほどの回復を見せてくれた。
痛みは当たり前だけど酷いらしく、時々顔をしかめながらも会話もできた。

このまま順調にいけば一週間ほどで退院できる。

退院してからでも良かったんだけど、嬉しい気持ちは抑えられない。
「実はね?赤ちゃんができたの」
長い長い沈黙の後
「やったー!いてて」
彼は叫んだ。前日手術を受けたとは思えないほどの声で。

「そっかぁ…元気に生まれてくれればなんでもいいけど、知紗に似た女の子が欲しいなぁ」
「私は猛くんに似た男の子がいいなぁ」

子供は3人くらいは欲しいよね?とか、退院したら書いてある婚姻届を出してから母子手帳をもらえるように手続きしようとか、
未来について話し合った。

この先の未来を信じて疑わなかった。

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