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遠距離愛

第22章 新しい命と…

夜中の電話はいいことないよ。そんな言葉を思い出す。

自宅で眠っていると、携帯に着信。彼のお兄さんからだった。
もしもし?
「猛が、容体が、すぐ病院に来て」

嘘でしょう?帰るまであんなに元気だったよ?

タクシーに乗り病院へと急ぐ。

彼は回復室からICUに移されていた。
急な発熱と血圧の上昇などの症状があり、点滴や投薬でも落ち着かないとのこと。

それでも明け方には、持ち直してきて滅菌服にマスクを装着しての面会が短時間認められた。

「知紗ごめんな?」
俯いたまま首を振る。
「体は大丈夫か?」
黙ってうなづく。

私は、彼にどうしても叶えて欲しいと訴えた。
「お願い
婚姻届を出させて!」

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