非恋愛体質
第5章 見極める力
その後もたわいもない会話をしていると、
「そういえば、蓮さんと春さんの出会いってどんな感じだったんですか?」
と良さん。
…………どうしよう…
よくよく考えれば質問されそうな内容、打ち合わせしとけばよかった…
何とかうまく誤魔化さないと…
「春ちゃんとは行きつけのお店でたまたま出会って、そこから仲良くなったんですよ。ちょっと話したら気が合ったんで。春ちゃん恥ずかしがり屋だから、初対面だとなかなか話せないんだよね?」
「そ、そうなんです…」
「へぇー!行きつけのお店での出会いとかあるんですね!どっちから好きになったんですか?」
うぅ…そんなこと聞かないで…
「俺が好きになっちゃって。俺の前だと可愛いとこ見せてくれるんですよ!」
カァァァ//
嘘だってわかってるのに、胸がギュッとなる…
「そうなんですね!わー羨ましいな!俺も彩菜ちゃんとそういう関係になれたら良いなと思ってるんですけどね。」
そう言って彩菜のほうを見つめる良さん。
彩菜嬉しそう。
「あっ、電話だ!ちょっと失礼。」
そう言って席を立つ良さん。
仕事の電話なのか、店内に入っていった。