テキストサイズ

非恋愛体質

第6章 春の過去





月曜日、職場に着くと、待っていましたと言わんばかりの彩菜さんの張り込み。



「おはよう♡」

「おはよ………わぁっ!」


そのまま腕を掴まれラウンジに連行されました。



「それでどうだったの金曜日‼︎」


「どうって何が?」


「もー‼︎だから私が気を利かせて帰った後の話‼︎」


「あぁ…いや、方向が同じだったから家まで送ってくれたよ。でもそれだけだよ?」


「ほんとにー?でもさ、私春が髪下ろしてるのとか初めて見たよ?課長来てから春変わった気がする。もちろん良いほうにね!」


「うーん…自分でもよくわからない。でもね、私やっぱり恋愛とかそういうのはちょっと苦手みたい。
課長はみんなに優しいし、私だけが特別じゃないよ。はい、私の話はおしまい!
ところで彩菜は大丈夫だったの?」


「そうやってすぐはぐらかすんだから!
こっちはねぇ、夜メールきて、今度の土曜日に映画行こうって誘われたの♡
でもね、正直課長が気をつけろみたいなこと言うから、ちょっと不安なんだよね…
課長人を見る目ありそうだから…
とりあえず、もう一度会って自分の気持ち確かめてみる!」


「そっか。土曜日楽しみだね!何かあったら話は聞くからね。」


「うん、ありがとう!春もね!」


うん、と苦笑いの私。


そういえば、蓮さんはなんで良さんのことよく思わなかったんだろう?
良い人そうだったのに…
あとで聞いてみようかな。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ