センシティブ♥ボーイ
第9章 圭ちゃんのレッスン
哀しいのに、鈴木くんの隣にいると触れて欲しくなる。
頭を撫でた指がするりと頬に下がってきて。
その手に擦り寄ると、鈴木くんは唇を寄せてきた。
何だかやっぱり触れたくて、自分からも近づけてしまう。
ふっと一瞬だけ触れ合って、物足りなくて瞳を見ると、鈴木くんは目を細めた。
そして、ゆっくり、食べられていく唇。
「ん、う…」
頬に添えられていた指が後頭部に回って、ぐっと奥まで舌が入ってくる。
僕の好きなキス、してくれてる……
「ん…っふ…あ…ぁん」
鈴木くんの舌に必死に食らいついて舌を絡める。
きもち良くてゾクゾクして。
この時だけは、何だか幸せな気持ちでいられた。
「…もっと……」
鈴木くんの制服をぎゅっと掴み、せがむ。
けれど、鈴木くんは少しだけ笑ってだーめ、とちゅっと音を立ててキスを落とした。
「これ以上したら、また授業でれなくなるぞ。
放課後、時間あるから」
「……」
結局、僕のテンションは上がることなく。
ため息をついた。
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える