センシティブ♥ボーイ
第12章 男はつらいよ
「その様子だともしかして…今日拗ねて一度も崇史くんと話してないとかじゃないよな。」
「………。」
「うっわ、ちっせー!!器ちっせー!!」
「う…うるせぇよ…」
小さいのはわかってる。
分かってんだけどさぁ…
「あのな、お前さ、男たるもの、器は大事だぞ?こういう気まずくなった時こそ、話しかけると、なんて鈴木くんって優しいんだろうってなるんじゃない。」
「……そんなん……」
「いいか?男は度胸と我慢だ。」
「俺、大人になりたくねーよ…」
男が将来的に女に尻を敷かれる理由がわかった気がする。
「……俺が?話しかけんの?今日?」
「そうだ。ちゃんと、好きだって伝えてから、やっとセフレから友達に昇格かな」
「…は~~~~~」
「頑張れよっ高校生っ」
他人事だと思って…
ちょうどチャイムが鳴って、そろそろ下校の時間だ。
HRだけは出ようかと思って、楽しそうに笑う坂本を後に保健室から出た。