センシティブ♥ボーイ
第16章 鈴木くんの笑顔
なんだか泣きたくなって、だけど、歯を食いしばった。
今日がダメなら…っ
「じゃ、じゃあ…っ今週の土曜日は…ッ?」
じいっと見つめて、そう聞くと鈴木くんは驚いたように僕を見つめる。
やっぱり…ダメかな…
真由美さんと約束してるかな…
デート、かな…
また断られるかと思ったけど、鈴木くんは何でもない顔をして言った。
「いいけど…いいの?お前、勉強とか…」
「ぼ、僕は…別に……あの…も、もしデートとかあるなら……やっぱり…」
「何言ってんだ?
じゃあ、決まりな。土曜日、学校から一緒に帰ろうな」
「……!!」
ほ、ほんとに?!
一気に心が晴れやかになる。
ポンポンと頭を撫でてくれて、にまーっと頬が緩んだ。
そうすると、鈴木くんもそんな僕を見て、変な奴。と笑う。
「あ…ちょっと…俺の!」
嬉しくなって、残り少ない鈴木くんのやきそばパンにかぶりついた。