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センシティブ♥ボーイ

第19章 どうしよう

【崇史side】





「どうしようっカエルーっ」

「………」



圭ちゃんにそれは恋だと指摘されて自分の気持ちに気がついてから、鈴木くんの顔がすっかり見れなくなってしまった。


誰かに恋をするなんて、小学校の時のあさみちゃん以来だ。



『たかふみくんって、なんだか触るとビクビクしてきもちわるーい!』


しかもそのあさみちゃんこそ、僕が敏感なことをコンプレックスに持ち始めるきっかけになった一人なのである。

その言葉を言われた日以来、僕は人とあまり話すことをやめてしまった。




だから、恋をすることは僕にとってあまり良い印象ではない。




「僕…鈴木くんが好き…好き、かあ……恋…恋してる…恋してるのかあ…」


鈴木くんは僕の秘密は知っていても気持ち悪いだなんて言われたことはないけど。

僕が好きなんて言ったら…

今度こそ気持ち悪いって言われてしまう。



「スズキクン…スキ…コイ…スキ…」



カエルがポツリポツリというものだから、なんだか目が滲んで視界が歪んでしまった。





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