センシティブ♥ボーイ
第20章 金髪頑張る
「あ…予備校……」
もうそろそろ、予備校に行かなきゃ間に合わない時間だ。
だけど、今は勉強できる状態じゃない。
ズル休み、してもいいかな…
僕…もう、今日は家に帰りたくないな…
あ、でも…カエルにご飯あげなきゃ…
カナがあげてくれるかなあ…
ごめんね、カエル…
頼りない飼い主で…
僕…フラれちゃったんだ…
友達もいなくなっちゃった。
鈴木くんがもう、そばにいないんだよ。
僕が大嫌いって言っちゃった。
「本当は…本当は……大好きなのに…」
涙がアスファルトに染み込んで、灰色の床が、どんどん濃い灰色へと変わっていく。
じわじわと広がっていく、そのいびつな形を、見つめながら、ポツリと呟くと、
「じゃあ、いーじゃねーか」
大好きな声が上から降ってきた。