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センシティブ♥ボーイ

第22章 蛙はカエル










「あいつ…何してんだ?うんこかな」


トイレって…長すぎねえ?
ちょっと様子を見に行こうかとドアノブに手をかけたとき、




「スズキクン」


「……?!」


やっぱり…呼ばれた。
完全に呼ばれてる。

後ろの緑に。




「な、なに」



振り返るとやっぱりザ・無。




なんだこれ
こ、こえ~~~

あいつ、どんな躾の仕方を…




「ホウカゴ」


ほ、放課後…?


「サワル」


触る?


確実に喋ってんな。
喋ってる。


後ろの緑が。


俺は意を決して、もう一度後ろの緑の方を向いた。




「スズキクン」


「は、はい」

「ホウカゴ、サワル、サワラナイ」

「あ、あの…なに……」




カエルは暫く一人で呟いたかと思うと、流暢に言葉を連呼し始めた。




「スズキクンサワッテクレナイホウカゴ……スズキクンサワッテクレナイホウカゴ……カナシイカナシイ」

「う、ぇえ?」

「スキスキスキ…スズキクンスキスキ」

「………?!」



なにこれなにこれなにこれ。



これって……

ま、待てよ。
インコが喋るのって…確か…

壊れたように呟き続けるカエルにどうしたものか周りを狼狽えていると、叫び声が聞こえてが急に扉が開いた。





「…っう、うわああああああああああ!!!」






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