センシティブ♥ボーイ
第22章 蛙はカエル
い、いま…誰かに呼ばれたような…
カエルを振り返ると、変わらずザ・無。
気のせい…か?
「あら、崇史いないの?ごめんなさいね。トイレかしら。」
「あ、すみません…お気遣いなく…」
「いいのいいの、これね、私の手作りクッキー!よかったら食べてね!」
佐藤のお母さんが飲み物とお菓子を持ってきてくれた。
やっぱりここが佐藤の部屋みたいだ。
「あいつ…病んでんのに部屋ん中フラフラしてんじゃねーよ」
佐藤は先日の雨に打たれたせいで、風邪をひいた。
俺の家に泊まった次の日、ベッドの中で抱きしめた佐藤の身体が妙に熱いことに気がついて。
慌てて熱を計ると39度2分。
その熱が下がらず、ここん所学校にこれていない。