センシティブ♥ボーイ
第26章 ちょっと距離を置こうか。
たかちゃんを押しのけて、外を覗くと金髪のいかついやつがベルを鳴らしていた。
「誰…?けいちゃん…」
「な、なあ…たかちゃんち、借金でもしてんの」
「え…?」
「それか…誰かに脅されてるとか…」
たかちゃんの家とは無縁そうな金髪の男は携帯を片手に、ベルを鳴らして家の前を行ったり来たりしていた。
「だ、れ………あ……す、すずきくん…っ!!」
「え…。」
たかちゃんの方を見ると、頬を赤く染めて玄関の前に立つ金髪を見つめている。
鈴木くんって………この人なの?!!
たかちゃんが行ってる学校って進学校って聞いたけど…っ
こんな柄悪い奴いんの?!!
「ま、まじで…あれ…?」
「うん…かっこいいな…」
いやいやいやいや。
いや、顔は…悪くねーけど……
ビビリなたかちゃんがよくあんなのと仲良くなったな?!
俺無理だわ。
ちょっと、近づけねーわ。