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センシティブ♥ボーイ

第30章 そっち?どっち







「崇史くん…?」

「ん?」

「あの子が受験するから受験するの?」

「んーまあそうかな。同じ大学に行くってわけじゃないけどさ。
……そのまあ、あれだよ」

「ちゃんと言えよ」

「……~~っだからなんていうか、さ…っ俺…俺……」

「……」



じいっとこっちを見て、俺が答えるのを待っている。

ああ、もう誤魔化しがきかねえ。
こうなったら、嘘ついたらぜってぇバレるんだから。


一緒に過ごす時間がすくなくたって、やっぱり親で、家族なんだよな。




「俺……あいつのこと……す…すげぇ…すきなんだよ……だから…なんていうかさ…ちゃんと勉強して…一人前になって…働いて…あいつのこと食わせていけるくらいになりたいって……思って……」


最後の方はゴニョゴニョしすぎて自分でも何言ってるかわからなかった。


自分の親にこんなこと言うなんてめちゃくちゃ恥ずかしい。



沈黙に耐え切れなくなって、キッチンの方に向かおうとすると、腕をぐっと掴まれた。



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