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俺の愛した女

第19章 新しい展開

痛々しい包帯を巻かれた姿にではない。

「なんでこんなに…」

彼女と出会った時の印象は、くりっとした目に低い鼻。
少しぽっちゃりした可愛らしい人だった。

それが今は別人のように痩せている。

病院で着せられている服は半袖で前を交差させて紐で縛るタイプのものだったが、
その隙間や袖から覗く部分には、いつか見た痣のようなものがたくさん見えた。

みなみ…
お前は幸せになるために、ここに戻ってきたんじゃなかったのか?

「陽介くんに話さなくてはいけないね」
志織さんのその言葉に俺は振り向いた。

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