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初カノはエロうさ

第4章 猪突猛進!な彼女

「うるさいな。ノックもなしに息子の部屋開けるアンタが非常識なんだよ」

俺の足元でムクリと起き上がったのは、全裸の深雪。こいつ、昨日帰らなかったのかよ…

恐る恐る母親へと視線を戻せば、母親の視線は深雪の揺れる胸へと注がれていた。


「またお前か‼︎ この泥棒ネコ!セイに手ェ出してないだろうな⁉︎ 」

母親にしてみたら、自分よりずっと若い深雪にセイを盗られないか心配なんだろう。怒り任せに、母親はびしょ濡れの服を深雪へと投げつけた。

白いブラウスに、丈の短いフレアスカート。

……ヤバイ。明らかにサイズの小さいそれらは、俺がバスルームで脱がせたうさこの服だ。

母親は深雪の服だと思っているんだろう。

今のうちに回収して…早く…うさこに危害が及ばないように……そう思う程、身体が震えて動きが鈍くなる。


「冷たいな!誰がアンタのオトコなんか……っ‼︎ 」

勢いよくベッドから降りた深雪の言葉が止まる。それが誰のものか気付いたのだろう。ベッド下のうさこをチラッと見て、俺へと視線を移し、慌ててそれらを拾い母親の死角へと隠してくれた。


ホッとしたのも束の間、

「翼!この泥棒ネコを家に入れるなって何回言わせる⁉︎ 」

ドアのところで止まっていた母親の足が、部屋の中へと進む。

同時に息を飲んだ俺と深雪。このままじゃ、母親にうさこが見つかってしまう。


「だーかーら!オジサンに興味ないの!アンタの彼氏なんか寝取らないよ!」

押し留めるように…深雪が母親の前へ立ち塞がれば、案の定、2人の言い争いが始まる。

「わかるもんか!この淫乱が!」

「どっちがだよ、男好きババア」

この大声で、うさこが目を覚ましませんように。

うさこが身体を起こしませんように。

心の中で願いながら、脱ぎ捨てた服とズボンを拾い、慌てて手足を通す。


「何だと⁉︎ 」と、深雪に今にも掴みかかりそうな母親を宥め、どうにか部屋から追い出す。

口パクで深雪に ”うさこ頼む” と伝えれば、コクっと頷いてくれた。


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