I promise you ~.:*この想い、永遠に.:*
第2章 遠い記憶~拓編~
……どうしたらいいのかわからなかった。
将来、亜子と一緒にペンションをやることしか頭になかった俺は…
何のために後を継ぐのかさえもわからなくなっていた。
俺には亜子みたいに興味があるものも無い。
俺にはずっと亜子だけだったから。
俺がこの町で見て来たものは---
亜子だけだったんだ…。
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素直になれない弱い俺。
喧嘩なんかしたことなかったから、仲直りの仕方さえわからない。
亜子がこの町を出て行くことを教えてくれたのは
自分の母親だった。
亜子が他の高校を受験していたことも
俺は、知らなかった……。
亜子がこの町を出ていく時、俺は見送りには行かなかった。
バイバイなんて言いたくなかった。
大して忙しくもないのに客室の風呂掃除なんかをしたりして
無駄にシャワーの音を立てながら
思いきり泣いたんだ…。
……どうして素直になれなかったんだと
自分を責めながら…。