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小春食堂【ARS】

第40章 再会【小春】

私は、その場で絵を外した。

壁は、額縁の形に白かった。

私は、これだけの時間ここで大野さんを待って いた。

「絵は大野さんに返した方がいいですか。」
と聞いたら、大野さんは首を横に振った。

私は、額縁を厨房の奥に片付けた。

大野さんはそれを見届けると、「また来るよ。」と言って帰った。

私は、連絡先を聞くことも、 追いかけることもしなかった。

私は、満足やった。

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