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小春食堂【ARS】

第11章 ストレス貯めずに金を貯めろ【和也】

俺は、社長の息子として、わりと裕福に育った。

小学校の頃までは、好きなゲームも好きなだけ買ってもらっていた。

しかし、中学校に上がった頃から、状況は一変した。

バブルがはじけたのだ。

俺は子供だったから、親父の会社のことはよくわからなかった。

しかし、ある時からピタッとゲームを買ってもらえなくなった。

そして、両親が口を揃えて言い出したんだ。


「和也、お金は大切にしろ。無駄遣いせずに貯金しろ。お金はとても大事なものだから。」と…


中学生の俺には、その意味が分かるわけもなく、ただ、「親父たち急にケチになったなぁ。」なんて思っていた。

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