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小春食堂【ARS】

第12章 マメに働け【和也】

「また豆ですか?」


俺は、久しぶりに小春食堂に昼飯を食いに来ていた。
小鉢には、大豆の五目豆。


「二宮さんが、豆の時ばっかり来きはるしや。」


小春ちゃんは、悪びれることなく言う。


ランチ時の店内は割と混んでいて、行列こそないが切れ目なく客の出入りがある。
小春ちゃんは、手際よく料理を出していく。


「店、流行ってますね。」

俺はぽつりと言った。


「看板もあげてないのに…。商売繁盛の秘訣があったら教えてくださいよ。」

「そうやねぇ、店主が美人やから?」


小春ちゃんは、またしても、悪びれることなく言った。

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