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小春食堂【ARS】

第12章 マメに働け【和也】

そんなやり取りをしばらく楽しんだあと、俺は「ごちそうさん」とお勘定をした。


「あ~、どこかにでっかい仕事転がってませんかね。」


ぼやく俺に、小春ちゃんは言った。


「おばんざいには意味があってな。“豆は、マメに働く”ってね。」

「だじゃれじゃないすか。」

「うん。お節料理もそんな感じやね。」

「じゃあ、小春ちゃんの美味しい豆食ったし、昼からもマメに働きますか。明日からは連休ですし、もうひと頑張りですかね。」


俺は、店を出て会社に戻った。


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