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小春食堂【ARS】

第22章 何も知らない【潤】

舞台の撤収のあと、打ち上げをする予定だ。

小春ちゃんを誘ったけど、今から店に戻って明日の仕込みをするそうだ。

俺はタキシードを脱ぎ、Tシャツにジャージ、頭にはタオルを巻いて舞台の撤収をした。



「乾杯!」


飲み放題の居酒屋で、打ち上げは始まった。

公演の成功を、みんなで喜んだ。

未だに興奮覚めやらぬ感じて、皆気分はハイだ。

俺もしこたま飲んだ。

そういえば、小春ちゃん気を悪くしてないかな。

日曜日は食堂が定休日だから、大丈夫かと思って公演に誘ったんだけど…。
明日の仕込みがあるのに、時間をやりくりして来てくれたんだ。

なのに、姉さんと間違われて。



そういえば、小春ちゃんて実は何歳なのかな。

俺、実は、小春ちゃんのこと、何にも知らないな…。

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