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小春食堂【ARS】

第23章 バンパイア【潤】

そういえば、公演の打ち上げがはけて。

それからは…、よく覚えていない。


「俺、何でここに?」

「潤くん、覚えてへんの!?」


小春ちゃんは、目を丸くして呆れた様子だ。


「潤くん、いきなり店に入って来たと思ったら、そのままつぶれてしもたんや。」

「……覚えてない。」


俺は、グラスの水をひとくち飲んだ。
非常にばつが悪い。


「私ひとりで、小上がりまで運ぶの苦労したんやから。」


俺は、座卓を片付けた小上がりに寝かされていた。

時計を見ると、午前2時を過ぎている。


「えっ、もうこんな時間!小春ちゃん、俺についていてくれたの?」

「そうや。だって、こんな酔っぱらい置いて帰れへんやんか。」

「ごめん…。」


俺は、申し訳なくて頭を掻いた。


「あのさ、俺、酔っぱらって何か変なことしなかった?」

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