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Honey star

第2章 #2 クールなライバル

「わ、私…星崎さんに何もしてない」


「じゃ、なんで真っ赤にうつむいてるんですか?」


「柏森さんとあなたの間で苦しい思いをしてるんじゃないの?」

少しイラついた口調で聞き返す由多加に負けじと由比も反論した。

由比は物心ついた時から口ゲンカは強い。

例え相手が「バーカ」と言ってきたら「じゃあ、自分はどれくらい賢いの?教えてよ」というくらい早口でまくし立てる。


すると、由多加は由比にこう言い放った。


「星崎さんは俺がいただく。あんな腑抜け野郎には似合わない」


「あんな腑抜け野郎」

もちろん、千種のことである。


千種のことを言われてカチンと来た由比は由多加の顔面スレスレまで顔を近づけた。


「柏森さんが腑抜け野郎なら自分は何なの?完璧なの?」


あまりの迫力に由多加はたじろぎその場を去った。

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