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少女グレイスと森の魔女

第1章 少女グレイス

2『森への道』



「お待ち!またあの森へ行くのかい?気をつけるんだよ。何人も行方不明になっているんだからね」


そう、何人か行方不明になっている。これは確かだ。

私の友達も1人、突然姿を消して見かけなくなった。

でも、森で行方不明になったとは限らない。



「まったく本当に…、最近はどうなってんだかねぇ。
あ、そうだ。森へ行くんならいつものキノコと木苺をとってきておくれ」

グレイスは母から木の皮で編んだ籠を手渡された。


グレイス
「行ってきます」


グレイスは家を出ると、真っ直ぐに続く石畳の道を歩きはじめた。

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