友達以上恋人未満
第7章 時間
それから彼は
秋の人事異動にむけて、
ますます仕事が忙しくなったようだった。
彼にも、本社への異動の話が
あがっていると話していた。
他支店から彼の支店へと
すでに異動が決まっている人への
引き継ぎ指導や、
彼の支店から他支店へ
異動する人からの仕事の引き継ぎ、
それに加え。彼自身の
本社への異動の話。
なぜか全てが彼に
任されてしまっていたのだ。
忙しくストレスが溜まるほど、
彼は私に会いたがった。
わたしはそんな彼を癒すつもりで、
バイトがない日は彼からの連絡を
待っていた。
バイトの日は、わたしが仕事がおわってから
彼に会いに行った。
彼の寝不足が心配だったが、
わたしを抱きしめながら彼が
癒されるっと言ってくれることに
満足していた。