山岸君と照井君
第9章 溺愛――――…。
それから……
僕たちは、手を繋いだまま…
帰宅経路を歩く――――…
何度か公園で休憩を取りながら…ゆっくり帰る―――…
暖かい気持ちになる…照井君の手は…
僕の歩く活力になった……
しかし…歩いて帰るとなると―――――…
自分の体力の無さに―――…
驚かされた――――――…
歩くペースは一気に落ち――…
僕の足はヘロヘロになってきていた…
「おい…大丈夫か?山岸…
お前…見た目通り…体力無いだろ?
駅…5つ分って……意外と歩くからなぁ…大丈夫か?」
「――――だ…大丈夫だ…」
「大丈夫って顔じゃぁ…ね〜ぞ?」
いや…実際は……大丈夫ではないが…
ヘタレだと思われたくない!!
「こんな所で…ヘバっていたら…災害時僕は、帰宅難民になってしまう!!」