山岸君と照井君
第17章 甘い香り―――…。
山岸は、もぐもぐ!!と、旨そうに弁当を食べ進め―――…
腕時計を見る―――――…
「も〜…宏樹が…ちょっかい出すから…
昼休みの学習時間が短くなってしまうではないか!!
僕は、先に失礼するよ?」
「えっ!!///え〜苑心!?」
山岸は、すくっと立ち上がると…
眼鏡をクイッと、上げ…屋上の出入り口に向かって歩き出す…
「あっ…苑心!?お、俺……
待つ―――って言ったのに…キスとか……ご…ごめん…
気持ちが…押さえられなくなる…」
「///いいよ…別に…
不思議な事に…嫌じゃないし…
で…でも、ここは学校だ!場所を考えろ!!バカもん!」
振り向かない山岸は……
空の弁当箱を…握りしめながら…
可愛いことを……言いやがる…
「///…なら…学校以外ではイチャイチャして良いって事?」
「!!ちょっ、調子に乗るなバカヤロー!!」
チラッと…横顔が見えたが…
呆れた顔に見えた――――…
でも、拒絶!って感じは…まるでしない…
「バカって…言う奴が…
バカなんだぜ―――――…」
山岸は、うるさい!っと、悪態をついて…
屋上から…出ていった……
一人…取り残された…俺は…
母さんの…作ったミートボールを…
ドキドキしながら…
口に入れた―――――――…
甘いテリヤキのソースが…
こんなに…エロく感じる事は…
後にも先にも…
この一回きりの気がする――…