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風景画

第3章  七夜月




今宵

ふたりを別つ川に

架かる橋はなく

無情な雲の広がりは

闇の色を深くする



逢瀬ひとたびの夢は叶わず



再び時を重ねゆく身の哀しさ

想い続ける心のよすがは

ひたすらの愛…



星合いの夜の形見に

水に浮かべる笹の舟







(了)



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