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風景画

第5章  七夜月 ②




風にさざめく花の波

ラベンダーは

あなたそのもの



芳しく甘い薫りが

哀しみを癒してゆくように

あなたは私の心に手をかざし

花に宿る言葉のように

優美で繊細な想いを紡ぐ



紫の清らかなたたずまい

その儚さに

手を触れることさえ躊躇われ

どこまでも焦がれゆく







(了)




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