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風景画

第12章  紅染月 ②




微睡みのなか

遠く響く雨音が

夢まで濡らしてゆくようで

明け方の雨はやるせない



吹き込む風は睫毛を揺らし

そっと現つに目覚めれば

夢で触れたあの人の

頬の熱さが手に残る







(了)



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