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雨のち曇り、時々晴れ【ARS】

第18章 抱き締めたい【潤】

俺は翔さんの後をついてシャワー室に入った。

翔さんはシャワー室の個室に俺を押し込めると、耳元で言った。

「お前、ふざけんな。収録中に何やってんだよ…」

翔さんは怒っていた。

俺の衣装の胸ぐらをつかむと、ぐっと顔を寄せた。

「今度ふざけた真似したら、ただじゃおかないからな…。」

胸ぐらをつかんだ腕をぐっと上に上げられた。

苦しい。
息がつまる。

たまらず目をつむった時…、唇にやわらかいものが触れた。

翔さんが俺にキスした。

翔さんは、胸ぐらをつかんでいた腕を離すと、俺を一瞥してシャワー室の個室を出ていった。

俺は脱力して壁に持たれたとたん、腕がシャワーのレバーに当たった。

「ひやっ!」

俺は、衣装を来たまま頭からシャワーをかぶった。

声を聞き付けて引き返してきた翔さんが、ずぶ濡れの俺を見た。

「てめぇ、何やってんだよ…。」

あきれて俺をにらみつけた。

今度は、翔さんはキスはしてくれなかった。

【抱き締めたい・潤】

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