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雨のち曇り、時々晴れ【ARS】

第2章 タオル【潤】

翔さんが返してくれたタオルは、甘い甘いベリーの香りになっていた。

俺は、自宅のリビングのソファに腰掛け、そのタオルを見つめた。

「翔さんにしては、珍しい香りだな。」

翔さんは、普段こんなに甘い香りの洗剤は使わない。

香水も、もっと男っぽい香りだ。

「いい香り…。」

俺は、タオルに顔を埋めた。

もともと翔さんは、非常に男性的だ。

体格もがっちりしてるし、声も太い。
服の好みも、男っぽいものが好きだ。まぁ、ファッションのセンスは置いといて…。

嵐の活動も、どんどん新しいことに挑戦して幅を広げて行く。
トークに関しては、もうみんな翔さんに任せっきりだ。
翔さんは、嵐の影のリーダーだと言ってもよい。

こんなに甘い香りの翔さんなんて、俺は知らない。

「新しい彼女でもできたかな。」

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