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雨のち曇り、時々晴れ【ARS】

第2章 タオル【潤】

数日後、レギュラー番組の収録のため局に入った。

いつもの控え室に向かうと、廊下の向こうから翔さんが歩いてきた。

「おぅ、おはよ、潤。」

「おはよ…」

俺は、どこを見ていいかわからず、足元に視線を落とした。

翔さんは、俺の肩に腕をまわすと顔を寄せた。

「あんま、飲みすぎんじゃねーぞ。」

翔さんはそう言って俺の肩を2回ポンポンと叩き、廊下の向こうに消えて行った。



あの時、俺がおかしかったのは酒と月のせいだ。

俺はそう自分に言い聞かせた。

ただひとつ、月の狂気は俺にプレゼントをくれた。

『大好きだよ、潤。』

その言葉を胸に、俺はこれからも前へと進んでいく。

【タオル・潤】おわり

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