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雨のち曇り、時々晴れ【ARS】

第16章 かき氷【翔】

「ほんとごめんてば!」

「絶対許さねぇ…。」

俺はバスルームで雅紀に最後の一滴までしぼりとられ精も根もつき果てて、ベッドの上に横たわっていた。

「今度、俺がCMしてるかき氷おごるからさぁ!」

雅紀が俺の濡れた髪をタオルで拭く。

「かき氷?」

「そ、かき氷。」

雅紀がCMしてるかき氷って、ミルクアイスを削ってフルーツのシロップかけたあれ…?

ゴクッ。

「本当におごってくれんの?」

「うん、約束するよ!」

雅紀は、俺の横に寝転んで、満面の笑みを浮かべた。

「俺、マンゴーのがいい。」

「わかったよ!マンゴーのに特製ミルクかけ…」

「いらねぇ!特製ミルクいらねぇ!店で買ったそのままでいい!」

俺は食いぎみに制した。

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