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凍夜

第6章 浸食



渇ききった体も心も、もて甘し、水辺に身を寄せた。

ひんやりと冷たいその感触に、いつからだろう……?


身をまかせていた。


広がる波紋、照りつく日射し、時に嵐。


あっと思う間に、形は、姿を変える。


時もまた、限りがある事を忘れてはならない。


揺るぎない大地なんて在るわけがない。


でも、信じたい。


何にも勝る、変えられない、揺るぎないものを……!


たった一度の人生なんだから。

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